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解説

  • 産婦人科医が一般診療でよく出会う、患者さんの症状・主訴をベースに、婦人科疾患を考える上で必要な問診・理学所見・検査等を掲載しております。日々の診療の一助として是非ご活用ください。 産婦人科医が一般診療でよく出会う、患者さんの症状・主訴をベースに、婦人科疾患を考える上で必要な問診・理学所見・検査等を掲載しております。日々の診療の一助として是非ご活用ください。
  • (3)帯下に関する訴え

  • (A)多い

    問診・理学的所見:
    帯下の性状確認は重要である。粘液性か、膿状か、臭いはどうか、など。また、特に小児などの場合性犯罪や異物挿入は保護者の前では言わないので一人にして聴取する、などの配慮が必要である。悪性腫瘍由来の帯下と感染由来の帯下の鑑別のために腟鏡診、子宮頸部や腟壁の視診は必須である。また、透明かつ粘液性帯下が異常に多い場合は細胞診で異常が見つかりにくい子宮頸部腺がんなどを念頭に置く。小児や初交前であっても異物や性犯罪によるものがあることも念頭に置き必要に応じて視触診を行う必要がある。

    検査:
    子宮頸部細胞診や帯下の検鏡を行う。透明な粘液性帯下や褐色の(血性)帯下の場合は子宮頸部や体部を経腟超音波で評価し、腫瘍が疑われる場合は生検(頸管内掻把や、子宮内膜組織診)を行う。感染が疑われる場合は白色、カッテージチーズ様であればカンジダを疑い帯下にKOH(水酸化カリウム)を滴下し、検鏡。黄色泡沫状であればトリコモナスを疑い生理食塩水を滴下して検鏡、細菌性腟症(腟炎ではない)を疑う時はKOH滴下の際のアミン臭(魚の生臭い臭い)などの鑑別を行う。その上で細菌培養を提出してもよい。性感染症のリスクがある性活動を行い、子宮頚管からの分泌物が目立つ場合はクラミジアや淋菌の核酸増幅法による検査を行う。
    その他に微細な膀胱腟瘻、直腸腟瘻などが背景にあることもあるので、帯下の性状や細菌叢によっては鑑別することが必要である。
  • (B)臭いが気になる

    問診:
    (A)に準ずるが、特に子宮頸がん(浸潤がん)の壊死性帯下による悪臭や、細菌性腟症(嫌気性菌を含む多数の菌種の混合感染)の生臭い臭い、などが訴えの原因となる。
  • (C)色がおかしい

    問診:
    褐色あるいは黒色であればAUBあるいは閉経後であれば閉経後出血(OMB)と考えて鑑別診断を行う。閉経後で黄土色の場合は委縮によるものである場合が多い。黄色で掻痒感が強い場合はトリコモナスなどを疑う。その後の理学的所見や検討は(A)に同じ。
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